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最高裁判所第二小法廷 昭和59年(オ)71号 判決 1984年4月20日

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告代理人田中清治の上告理由第一点ないし第七点について

所論の点に関する原審の認定判断は、原判決挙示の証拠関係に照らし、正当として是認することができ、その過程に所論の違法はない。所論引用の判例は、本件と事案を異にし、適切でない。論旨は、原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実の認定を非難するか、又は原審の認定にそわない事実を前提として原判決を論難するものにすぎず、採用することができない。

同第八点について

原審が適法に確定した事実関係のもとにおいて、所論の本件建物についての極度額一億五〇〇〇万円の根抵当権は、上告人が訴外株式会社アイセンターに対して債権を取得するより前に成立したものであるとした原審の判断は正当として是認することができる。原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。

(裁判長裁判官 宮崎梧一 裁判官 木下忠良 裁判官 鹽野宜慶 裁判官 大橋 進 裁判官 牧 圭次)

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